Aji-blog.

色々なジャンルの歌の考察をします

NEE【月曜日の歌】歌詞の意味を考察!後編

こんにちは!

 

前回の記事では、楽曲の紹介や、NEEについて紹介しました。

後半では、【月曜日の歌】の歌詞の考察を見ていきましょう!

 

前回の記事はこちらから↓

https://blog.hatena.ne.jp/aji_2252/ajinoutakousatsu.hatenablog.jp/edit?entry=6802418398324432961

 

 

1.MV

youtu.be

 

2.歌詞全文

途方に暮れた部屋の中

味もしなくなった僕の体

 

君を見るだけで悲しくなって

沈む世界に僕は目を閉じる

 

ここじゃ

抱えきれない人ゴミと

溢れんばかりの命の歌

話もしないで忘れられちゃって

2人おもちゃのような物語

 

僕ら

絶対的ヒーロー

夢は覚めずに

叫ぶ情緒

何もないけど誰もいない

この町で

「サヨナラまた会いましょ」

 

まさに今こそ

 

簡単なことじゃない

僕ら傷だらけになったばかり

明日は臆病で素敵な月曜日の歌

 

曖昧なことじゃない

街は君を奪い去り逃避行

夜は鈍感で静かな僕は歩いて帰る

 

荒んだ僕を抱きしめて

瞼の裏に潜むこの気持ち

怖くないから手を繋いでよ

本当の事が喋れない

 

だけど

産まれてくるメロディには

何故か君との懐かしき日々が

脳裏を突いて優しく包んだ

今日も素敵な曇り空の下

 

胸に退廃した根性

灯る事ないがそれで上等

期待外れに煌めいた

僕の正義

「いつでも忘れていいから」

 

健全な人間さ

「僕も泣きたい時があるんだよ」

いつも

戦ってばかりの主人公の謳歌

 

残念な事だらけ

それでも僕ら嘘をつき笑う

馬鹿さ

謙遜で孤独な僕達は夢を見る

 

< 間奏 >

 

心に映る天気予報は

「にわか雨です

傘を持ちましょう」

 

それに明日は

祝日なので

1人ぼっちの

僕はお留守番

 

故に激動

愛を込めて

 

泣いているのに

気づかれないの

恵まれ生きた

全ての人に

 

だけどいつか

忘れてしまうでしょう?

1人で歌う

月曜日の歌

< エンディング >

 

3.歌詞の考察

【月曜日の歌】は、孤独心の崩壊をテーマとした楽曲です。

愉快で、だけど少し不気味なようなメロディー。

主人公である黄色い犬、”ラビ・R・レトリバー”(以下ラビ)と、その他の不思議な生き物たちが、物語を繰り広げています。

背景は廃都市遊園地が合体したような感じで、これは自分の心の中を投影しているのではないかと、私は考えます。

本当は辛い気持ちだけど、必死に明るく取り繕っているような…。

 

3-1.親友の引っ越し

この楽曲で出てくる”君”は、学校のクラス内でラビと一番仲の良い親友のようなポジションだと考えます。

この町で「サヨナラまた会いましょ」

曖昧なことじゃない

街は君を奪い去り逃避行

夜は鈍感で静かな僕は歩いて帰る

このようなフレーズから考えると、”君”はラビを置いてどこか遠い場所にお引越ししてしまうことになったのでしょう。

ラビはそんな状況を受け入れられず、悲しい気持ちになります。

 

3‐2.仲間外れ

君がクラスからいなくなってしまい、ラビは独りぼっちになってしまいます。

映像でもわかるように、友達の輪に入れなかったり、遠巻きに楽しそうなクラスメイトの遊ぶ様を見ている描写から読み取れます。

 

2人おもちゃのような物語

僕ら絶対的ヒーロー

ここのフレーズからは、ラビと”君”がまだ一緒にいたときのことを書いているように思います。

”君”が引っ越してしまう前は、2人一緒にクラスメイトからいじられていて、それに加わらない僕たちは「正義」だと考えていたのかもしれません。

”おもちゃのような物語”とは、作り物の感情で耐える毎日のことを指しているのだと思います。

 

しかし、君は行ってしまいます。

そんな日々が嫌になり、どこか違う場所に「逃避行」してしまいました。

これからはラビ1人で、自分の感情を我慢しながら耐えることになるのです。

 

3‐3.”君”がいなくなって初めての「月曜日」

まさに今こそ

簡単なことじゃない

僕ら傷だらけになったばかり

明日は臆病で素敵な月曜日の歌

離ればなれになってしまい、傷だらけのラビたち。

明日は”君”を失ってから初めての、1週間が始める月曜日です。

心の支えを失った僕は「臆病」で、それでも無常に時間は過ぎ、休日は終わってしまいます。

そんな憂鬱な月曜日を、「素敵な」と言うことで皮肉を表しているのでしょう。

 

 

3‐4.取り繕う自分の気持ち

荒んだ僕を抱きしめて

瞼の裏に潜むこの気持ち

怖くないから手を繋いでよ

本当の事が喋れない

ここでラビが、勇気を出してクラスメイトの輪に話しかけ、握手を求めるように右手を差し出します。

しかしクラスメイトが差し出したのは反対の左手、しかも握手を返してはくれませんでした。

寂しいという気持ちを優先して輪に入ろうとしたけれど、ラビには「人をいじって反応を見たい」といったような狂った考え方を理解することができません。

だから必死に話を合わせているのでしょう。

 

つまり、

瞼の裏に隠している気持ち

→寂しいから仲間に入れてほしい

本当に言いたいこと

→話についていけない、いじるのをやめてほしい

 

3‐5.耐え難い孤独

だけど

産まれてくるメロディには

何故か君との懐かしき日々が

脳裏を突いて優しく包んだ

今日も素敵な曇り空の下

 

胸に退廃した根性

灯る事ないがそれで上等

期待外れに煌めいた

僕の正義

「いつでも忘れていいから」

ここでは、”君”と過ごした日々を思い返しています。

常に自分の気持ちとも、クラスメイトとも戦っている自分は心の余裕がなく、昔のことを思い出すことでしかぬくもりを得られなくなっているのかもしれません。

いくら僕と君の正義を貫き通したいと思っていても、「孤独」はやっぱり寂しく、辛いものです。

 

 

3‐6.ジレンマ

健全な人間さ

「僕も泣きたい時があるんだよ」

いつも

戦ってばかりの主人公の謳歌

残念な事だらけ

それでも僕ら嘘をつき笑う

馬鹿さ

謙遜で孤独な僕達は夢を見る

ここのフレーズでは、自分の「辛い」「寂しい」という感情を押し殺し、作り笑いをして受け流していることを表しています。

 

ラビの目を見てみると分かるように、黒と白のまともな目です。

しかし他のキャラクターは、カラフルなぐるぐるの目をしています。

このような不気味で、ぐるぐるな目は人をいじり、それを楽しいと思う狂った思考をもった人々を表しているのだと思います。

・「そんな人たちと一緒になりたくない」

・「僕は、”君”と2人で誓った正義を守りたい」

そんな考えで、クラスメイトからのいじりに堪えています。

 

・自分の「寂しい」という素直な気持ちを優先し、笑顔で取り繕ったままクラスの輪に入るか。

・優しい人であり続けるために「正義」を守り、孤独を突き通すか。

そんな心のジレンマに悩まされているのです。

 

3‐6.心の崩壊

故に激動

愛を込めて

クラスメイトにいじられ続ける毎日、輪に入れない、孤独。

そして自分の心のジレンマに悩まされていたラビは、空き缶を頭に投げつけられたことをトリガーに、ついに爆発してしまいます。

身体は大きな緑色になり、目はあのカラフルなぐるぐるに。

どうすればいいのか分からず、自分の感情を隠していたことから耐えられなったのか、クラスメイトも潰し、廃都市もバラバラに破壊していきます。

最初のほうに、背景はラビの心情を表していると言いました。

ラビが緑の犬になってから、背景は廃都市のみになり、遊園地は無くなっています。

必死に笑顔を取り繕うことができなくなったからでしょう。

 

結局最後まで、クラスメイトの輪に入ることはできませんでした。

 

4.天気の描写

この楽曲には、「素敵な曇り空」や「にわか雨」など、天気の描写が含まれています。

これらも、ラビの心情を表しているものだと考えられます。

 

今日も素敵な曇り空の下

今にも雨が降り出しそうな雲。

いじられ続け、どんよりと曇った気持ちを表現しています。

それを皮肉でも「素敵な」と言わないとやっていられないのでしょう。

 

心に映る天気予報は

「にわか雨です

傘を持ちましょう」

表面上は笑顔を取り繕っているけれど、本当は雨が降ってしまうほどに荒んでいます。

心が不安定になっている様子を表しています。

 

5.おわりに

ここまで、前編、後編に分けて【月曜日の歌】の歌詞やMVを基にした考察を行ってきました。

「月曜日」という何とも言えない憂いのある日。

それをまるでパーティーのような掛け声と、レトロで幻覚のようなMV、そして異様なほど陽気で、少し不気味な音に合わせて歌い上げる歪みや不安定さを表現した楽曲でした。

 

・ラビのように心の中のジレンマと戦っている人。

・人間関係に悩みを抱えている人。

・身体・精神的に辛い思いをしている人。

他にもたくさん辛い思いをしている人がいると思います。

そんな憂鬱な気持ちで、行きたくないけど学校や仕事に行かなくてはならない人たちの背中を押すような楽曲を、NEEは作りたかったのではないでしょうか。

 

全部壊してしまいたい衝動に駆られてもいい。

辛い気持ちを隠さなくてもいい。

 

誰しもが抱える「孤独」を、この楽曲は代弁してくれています。

また来週も、「臆病」で「素敵」な月曜日の歌と一緒に頑張っていきましょう。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

NEE【月曜日の歌】歌詞の意味を考察!前編

皆さんこんにちは!

 

今回は、NEEの手がけた楽曲、【月曜日の歌】の歌詞を考察していきたいと思います。

 

 

1.NEEとは?

多方面から期待と注目を集めているエキゾチックロックバンド”NEE”。

ギターロック、シティポップ、R&B、ヒップホップ、ジャズサンバからボカロ曲まで幅広いジャンルを縦横無尽に行き来しています。

2017年7月にバンドを結成し、直後に開催した自主企画ライブが話題を呼び、会場限定盤は即日完売。

その後、自主活動しながら新宿3会場を貸し切り「被害妄想フェス」を企画、結成1周年にはワンマンライブを開催しました。

2020年8月7日にリリースされ、バンドの知名度を急上昇させた楽曲、【不革命前夜】は、2025年1月現在も再生回数が伸び続けており、視聴者を魅了しています。

今年3月にはツタロックフェスへの出場も控えており、ライブ・配信シーンの両軸で存在感を放ち続ける、正に「エキゾチック」なバンドです。

 

1-2.メンバー

夕日(Vocal, Guiter

かほ(Vocal, Bass)

大樹(Vocal, Drum)

旧メンバー

くぅ(Vocal, Guiter

2024年5月12日、病院にて永眠されたそうです。(享年25歳)

心からご冥福をお祈りいたします。

 

なお、現在は夕日、かほ、大樹の3人で新曲の作詞作曲をし、ボーカルを担当しています。

 

1-3.バンド名の由来

結成当初、バンド名「オレンジパプリカ」として活動していましたが、メンバーに「名前変えない?ダサくない?」と言われたそうです。

くぅと大樹がインストバンドである"toe"が好きだったこともあり、「toeはつま先だから、その上の膝でよくね?」となり、最初はkneeだったけれど、膝要素が強すぎるということで”nee”になりました。

最初は小文字でしたが、占い師であるくぅの母の助言により、2020年4月に大文字の”NEE”になったという流れらしいです。

 

2.楽曲について

作詞:くぅ

作曲:くぅ

リリース日:2022 / 01 / 05

 

youtu.be

 

この楽曲は、印象的なコーラスワークにピアノやブラスアレンジによるダンサブルなトラックが中毒性を与えています。

Youtubeで公開されたMVは、主人公の犬”ラビ”と不思議な生き物たちが繰り広げるポップで少し毒のある世界観に、歌詞とリンクするラビの孤独と寂しさが切ない作品となっています。

2-2.くぅによるコメント

僕が幼少期の頃によく流れていたテレビ番組からインスピレーションを受けて作りました。

愉快で少し不気味な音楽と映像が妙に頭に残る番組で、当時そんなに好きではなかったけど、その独特な雰囲気は思い描くNEEの世界観と近い気がして、今の僕にはお洒落に見えました。

クラスに馴染めない人間の愉快な月曜日の歌です。

 

3.おわりに

今回の「前編」の記事では、【月曜日の歌】をテーマに、NEEというバンドについてや、楽曲を制作するにあたっての経緯について紹介させていただきました。

次回の「後編」の記事では、くぅのコメントやMVの映像を基に、歌詞に込められた意味を読み解き、考察していきたいと思います!

 

 

 

 

 

【VANILLA SKY(feat.WurtS)】歌詞の意味を考察!後編

こんにちは!

 

前回の記事では、楽曲の基本情報や、[Alexandros]について、WurtSとの繋がりについて紹介しました。

後半は【VANILLA SKY(feat.WurtS)】の歌詞の考察を見ていきましょう!

前回の記事はこちらから↓

【VANILLA SKY (feat. WurtS)】歌詞の意味を考察!前編 - Aji-blog.

 

 

1. 映像

youtu.be

 

2. 歌詞全文

 

 

I got my feeling hanging down 

It's on the tip of my tongue

It breaks me down until

I wish I'd never met you before

The hell is wrong with me?

君が流せなくて

U just stuck in my head 

U just stuck in my head

新しい"なにか"とかいらないし

バニラの色はどうせまた焼き回し

The hell is wrong with you?

君が流れなくて

U just stuck in my head

U just stuck in my head

This is a Car, number 3?

それでもう歪んだ"Key"?

嫌な予感漂うカーペット

君は大層不安だし

This is a Car, number 3?

探すカーペンターズの"Key"

徐々に下がっていく

でもエンストして訳分からんのに

Vanilla sky don't make me high

君の"なにか"にslowly 

取り憑かれていく

I don't know what ur talking about

昨日までの空模様に戻れないよ

oh oh

< 間奏 >

イーニーミーニーマイニーモー

Catch the girl by down

I don't want her go 

I'll shut my mouth I know the rule 

I got my feeling hanging down 

It's on the tip of my tongue 

It breaks me down until

I wish I'd never met you before

The hell is wrong with me?

君が流せなくて

U just stuck in my head 

U just stuck in my head 

This is a Car, number 3?

それでもう歪んだ"key"

嫌な予感漂うカーペット

君は大層不安だし

This is a Car, number 3?

探すカーペンターズの"key"

徐々に下がっていく

でもエンストして訳分からんのに

Vanilla don't make me high

君の"なにか"にslowly 

取り憑かれていく

I don't know what ur talking about 

昨日までの空模様に戻れなくたってさ

愛ないし、金ないし、長回し

君なしじゃ生きていけないよ

逃げ場ない、逃げ場ない夢の

見栄はない、見栄はない

< エンディング >

 

3. 歌詞の考察

【VANILLA SKY(feat.WurtS)】は、恋と心の葛藤をテーマに作曲された楽曲です。

映像から、主人公の僕とゾンビになってしまった彼女の物語を描いているのだと推測しました。

人間ではなくなってしまった今でも恋人の存在が頭から離れず、どうしてこんなにも惹かれてしまうのか、自問自答しています。バニラのような甘さと、少し切ないクールなロックサウンドメロディが絶妙にマッチしています。

 

3-1. タイトルについて

「VANILLA SKY」には、つまらないもの誰も手に付けていないまっさらな状態という意味があるそうです。

このタイトルは、ゾンビになった恋人のことを表しているのだと思います。他のゾンビに噛まれ、一度死んでしまった彼女は、今まで培ってきた知識や経験、人間関係など、すべてがリセットされています。つまり、ゾンビとして新たに生まれたばかりのまだ何も持っていない、まっさらな状態を指しているのではないでしょうか。

 

3-2. 考察

I got my feeling hanging down 

It's on the tip of my tongue

It breaks me down until

I wish I'd never met you before

和訳:

気分が下がってしまっているんだ

舌先まで出掛かっているんだけど

そこまでかって、僕を打ちのめす

君に出逢わなければよかったな

 

主人公の感情が落ち込んでいる様子を表現しています。映像の冒頭部分ではテレビの映像と交互に、室内にいるWurtSの椅子に座って寝ている姿が映し出されています。ゾンビがたくさん溢れかえった世界で、なかなか外に出ることができずにいるのでしょう。

彼は過去の出逢いを後悔し、自身の頭で考えを巡らせています。「こんなことになってしまうのなら、最初から出逢わなければよかったな」という気持ちが歌詞に表れています。

そう考えたら、もしかしたら彼女はもうとっくにゾンビになってしまっているのかもしれません。

 

 

The hell is wrong with me?

君が流せなくて

U just stuck in my head 

U just stuck in my head

和訳:

僕は一体どうしちゃったんだろう?

君が流せなくて

君のことが頭から離れないんだ

君のことが頭から離れないんだ

 

”君”の存在が頭から離れられず、彼の心に強く残っていることが分かります。もう会えないはずなのに、なぜこんなにも”君”のことを考えてしまうんだろうと、自分自身に問いかけています。また、”君”が頭から離れないことが苦痛であるのだと感じられます。一緒に過ごした幸せだったころの人間の彼女と、ゾンビに成れ果ててしまった彼女。僕にとって、”君”の存在がどれだけ大きく、どれだけの影響を彼にもたらしていたのかがよく分かります。

ここまでのフレーズでも、恋愛の苦悩や心の葛藤が感じられますよね。

 

 

新しい"なにか"とかいらないし

バニラの色はどうせまた焼き回し

だからと言って、新しい出会いやドキドキを求めているわけではないのでしょう。それほどに”君”は僕にとって特別な存在であったことがこの歌詞に表れています。彼女を大事に想っていたからこそ、別れた後も他の人のことを好きになる、という気持ちが湧かないのかもしれません。

バニラのような甘い恋をもう一度しても、彼女を想う気持ちがさらに募るばかり。それに違う人と付き合ったとしても、また同じようにゾンビになってしまう可能性を恐れているのだと思います。

 

この部分では、4方向の監視カメラによる映像が映し出されます。この場所がガソリンスタンドであること。そして黄色い車から降りてきた女性と、それを追いかけるゾンビ([Alexandros]のメンバー)たちの様子が伺えます。ガソリンスタンドの事務所に逃げ込んできた女性をWurtSが匿おうとしています。

 

 

 

This is a Car, number 3?

それでもう歪んだ"Key"?

嫌な予感漂うカーペット

君は大層不安だし

This is a Car, number 3?

探すカーペンターズの"Key"

徐々に下がっていく

でもエンストして訳分からんのに

ここの部分の歌詞では、今の状況を表しています。ゾンビによる襲撃で、考え事どころではなくなったのでしょう。映像でも、切羽詰まったようにマイクから放送を入れるWurtSの姿を見ることができます。

実は、「Car」は、恋愛や人間関係の進行や状態を表現するとして有名です。ここでは、「Car」が状況を表しており、「Key」がその状況を一変させる要素や解決策のことを指しています。

ここで匿った女性が、かつての”君”のようにゾンビになってほしくないという思いが含まれているのでは、と思いました。

Bメロで「This is a Car, number 3?」という歌詞が繰り返されています。これは、状況が悪くなっていることを示しています。車における「number 3」は、何かしら重要な要素やキーポイントを指しているのだと考えられます。そしてそれを打破するための大事な「key」すらも歪んでしまっています。

映像の、Exitと書かれたガラス戸に張り付くゾンビたちの姿。大層不安げな女性の表情。

 

「徐々に下がっていく」というフレーズは、状況がさらに悪化していることを示しています。しかし、そんな状況にもかかわらずエンスト(エンジンストップの略)してしまっているのは、主人公たちが状況を打開する方法が見つからず、どうすればいいのか分からないという無力感や困惑を表現しているからでしょう。

 

 

Vanilla sky don't make me high

君の"なにか"にslowly 

取り憑かれていく

I don't know what ur talking about

昨日までの空模様に戻れないよ

サビです。

「Vanilla sky don't make me high」の和訳は、「バニラの空は私を高揚させない」という意味です。つまり、普通のことや平凡なものではなく、彼女がどれほど特別な人であったかを表しています。

また、「君の”なにか”」は具体的には明示されていませんが、人間だった頃の彼女の魅力を指しているのだと思います。”君”がゾンビになってしまった今も、その気持ちが薄れていないことから取り憑かれるという言葉で表現しているのでしょう。

さらに、「昨日までの空模様に戻れないよ」というフレーズでは、この特別な彼女の魅力に取り憑かれてから、以前のようなつまらない生活には戻れなくなったことを示しています。

 

最初から彼女と出会っていなかったら、恋愛による苦悩すらも考えることはなかった。彼女と出会って、”君”の魅力に気づけたからこそ、そんな彼女を失ってしまった今も彼女のことを考えて、取り憑かれているのだろう。

自分の中で巡らせていた考え事を、整理したように感じました。

 

 

間奏で、匿っていた女性が他のゾンビに嚙まれている様子が映し出されています。守り切れなかったのでしょう。

その間に、アイスのポスターのような画像が一瞬だけパッと表示されるのに気が付きましたか?

後々分かるのですが、このアイスクリームこそが「key」なのです。最後のほうでWurtSの横を素通りして、アイスの箱を意気揚々と開ける女性の姿と、そこに続々と集まってくるゾンビたち。

このゾンビたちが暴れていた目的は、まさかのアイスクリームだったのでした!

バニラスカイの「バニラ」は、アイスクリームという意味も掛け合わせていたのですね。

 

 

4. さいごに

ここまで、前編、後編に分けて「VANILLA SKY(feat.WurtS)」の歌詞や映像を基にした考察を行ってきました。

私がこの楽曲を通じて感じたのは、「彼女への一途な想い」です。

主人公にとって大切で、魅力的だった彼女がゾンビになり、恐ろしい姿に変わり果ててしまった。

それでもまだ彼女のことを好きでいて、恋愛の苦悩に悩まされながらも一途に想い続けることを決めた主人公に、心を打たれました。

 

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【VANILLA SKY (feat. WurtS)】歌詞の意味を考察!前編

皆さんこんにちは!

今回は、[Alexandros]とWurtSがコラボして手がけた楽曲、【VANILLA SKY】の和訳と、歌詞の考察をしていきたいと思います。

 

 

1. [Alexandros]とは?

[Alexandros]は「アレキ」または「ドロス」の愛称で親しまれて入手困難性4人組のロックバンドです。

2001年に結成し、長い下積み期間を経て2010年にデビューをしました。

デビュー後はロックシーンに大きな打撃を与え、ライブチケットが入手困難になるほどの快進撃を果たします。

[Alexandros]はボーカル、川上のハイトーンボイスと、ロックやポップなど幅広い音楽性を武器に、若い世代を中心に人気を博しています。

 

映像や企業とのタイアップで楽曲が使用されることも多いため、グループについて知らなかった!という方も、楽曲は聴いたことがあるという方もいるのではないでしょうか?

〇メンバー

川上洋平(Vocal. Guitar)

磯部寛之(Bass. Chorus)

白井眞輝(Guitar)

リアド偉武(Drum)

 

2. 楽曲について

作詞:川口洋平・WurtS

作曲:川口洋平・WurtS

編曲:[Alexandros]・WustS

リリース日:2023 / 07 / 21

 

www.youtube.com

3. WurtSとの繋がり

[Alexandros]は、"UK PROJECT"という事務所に所属しており、WurtSはそこでの後輩です。

2022年あたりから「彼とコラボして楽曲を作ったら面白そうだな」と思い、タイアップという訳でもなく遊びでやってみようという気持ちから依頼をしたそうです。

締め切りや、アレンジに対するリファレンスもなくはじまった楽曲制作。

WurtSがどういうふうに捉え、どんなチャンネルで返してくるのかが楽しみだったと、川上は仰っていました。

 

普通だったら一回で受け取るところ、何度か作り直しをお願いすると、結構「我」を出して大きく変更してくるところが何よりも楽しかったそうです。

”コラボ”となるとどうしても固くなりがちですが、川上は「WurtSも含めて[Alexandros]だっていうくらいの感じにしたかった」と言っており、「楽しさ」「ラフさ」を大事にしていました。

 

基本的には、川上がAメロ、WurtSがBメロ、Dメロ、サビは二人が担当になっていました。

そこらへんにあるような曲や、それを避けようとして今っぽくなりすぎるような曲にはしたくなかったそうで、ロックを意識したアレンジと、ヒップホップを感じさせるようなサウンドを加えることによって、「現代的なロックの解釈」となった楽曲に落ち着いたようです。

アコースティックギターをどう入れるかも、この楽曲にとっての大きなミソになっていました。

 

ナチュラルに、肩の張らないロックサウンドが表現されており、終始リラックスモードの漂う楽曲となった【VANILLA SKY(feat. WurtS)】。

異質なもの同士が集まって音楽を鳴らす楽しさ、豊かさを表現することが、今回のコラボの答えだなと感じたと、川上は語っています。

 

※2023年7月21日に行われた、川上洋平とWurtSの対談の一部を抜粋し、要約しています。

インタビュー全文↓

4. おわりに

今回の「前編」の記事では、【VANILLA SKY(feat. WurtS)】をテーマに、[Alexandros]についてやWurtSとのの繋がり、楽曲が制作された経緯について紹介させていただきました。

 

次回の「後編」の記事では、実際に楽曲の歌詞に込められた意味を読み解き、考察していきたいと思います!

 

 

RADWIMPS【新世界】歌詞の意味を考察!

皆さん、こんにちは!

今回は、RADWIMPSの【新世界】という楽曲を紹介するとともに、歌詞の意味を考察していきたいと思います。

 

 

1. RADWIMPSとは

〇メンバー

野田洋次郎(Guitar. Vocal. Piano)

武田裕7(Bass)

山口智史(Drum)

 

〇経歴

2001年結成、2005年メジャーデビュー。

ジャンルという既存の枠組みに捉われない音楽性、恋愛から死生観までを哲学的に、情熱的に描いた歌詞で、思春期を過ごす世代を中心に幅広い層に大きな支持を受けている。

その音楽性はバンドサウンドに留まらず、アニメーション映画『君の名は。』『天気の子』『すずめの戸締り』の音楽全般を担当。劇伴音楽でも多彩な作曲性を発揮し非常に高い評価を得た(それぞれの作品において第40回日本アカデミー賞最優秀音楽賞、第43回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞)。

2. 楽曲について

作詞:野田洋次郎

作曲:野田洋次郎

リリース日:2020 / 05 / 09

 

www.youtube.com

 

【新世界】は、新型コロナウイルスが蔓延している真っ只中に書き下ろされた楽曲です。

自粛生活が強いられる中、ミュージックステーションからの出演依頼を受け、発表した楽曲として大きな話題になりました。

題名にもなっている「新世界」は、コロナウイルスが終息した後の世界だそうす。

新型の病が収まった後も、もう今までの日常に戻ることはなく、新しい世界へと踏み込まざるを得なくなった人々の姿、心情をありありと描き出しています。

 

作詞・作曲を務めた野田洋次郎さんは、楽曲について

「最初にお話をいただいたとき、みんなが前を向けるような曲を作ろうと思い制作を始めました。ですが段々とそれだけでいいのかと違和感が生まれていきました。COVID-19は僕たちからたくさんのものを奪っていったと同時に、たくさんの気づきも与えてくれています。日常がいつか戻って来たとして、それは今までとは違う新しい世界なんだと思います。企業や会社の仕組み、教育現場、政治の在り方。これからを生きる僕たちが、どんな世界にしていくのか。みんなが想像し、創造できるようにと願って作りました。」

とコメントしています。

 

3. 【新世界】歌詞全文

「僕と君なら きっと越えて行けるさ」

そう言った君の声が 細く震えていたんだ

あといくつの『夜』と 『空っぽ』嚙み締めたら

辿り着けるのかも 知る人さえ皆無

『当たり前』が戻って来たとして

それはもう 赤の他人

 

きっと同じ世界には もう戻らない

「ただいま」と開けたドアの先は『新世界』

僕ら長いこと 崩れる足元を

「上向いて歩けよ」と 眼をそらしすぎた

 

泣いて 泣いて 泣いて なんかないよ

泣いて 泣いて 泣いて 泣いてないよ

「凪いで」「凪いで」「凪いで」泣いてないで

泣いて 泣いて 泣いて 泣いてないよって

 

見てたいものだけに ピントを合わせては

あとはモザイクで 地球を覆ったの

 

僕ら空に落ちてく ビルは剥がれ落ちてく

金は皮膚を剥いでく 罵声は跳ね返ってく

生贄は積もってく 運命はイビキかいてる

綺麗な0描いてさ 新しくしよう「今」

 

キズだらけの迷子だけが

産まれることを許されたこの地球の上で

何を『優劣』などとのたまう?

実況席で今日も構える神よ、何を思う

あなたの眼で見届けたまえ

このカタストロフィの結末を

 

「僕と君ならきっと越えて行けるさ」

そう言った君の声が細く震えていたんだ

夢が覚めるまでは まだ夢ではないさ

嘘がバレるまでは 嘘ではないように

 

「この時空で最期の恋ならば 君と超えて行きたい」

 

淀みきった真実 なんて欲しくないでしょ

可愛い顔の嘘が 好きで仕方ないんでしょ?

君が勝ちたいんなら 僕は負けでいいから

それで嬉しいんなら じゃあ笑顔見してよ

君と描きたいのさ 揺れた線でいいから

明日の朝辺り 世界を変えにいこうかね

 

4. 歌詞の考察

ここからは、フレーズごとに歌詞を細かく見ていきたいと思います。

○先の見えない暗闇

「僕と君なら きっと越えて行けるさ」

そう言った君の声が 細く震えていたんだ

あといくつの『夜』と 『空っぽ』嚙み締めたら

辿り着けるのかも 知る人さえ皆無

『当たり前』が戻って来たとして

それはもう 赤の他人

楽曲冒頭では、コロナ禍の世の中の煮詰まった状況が残酷に描写されています。

人にも会えず、外にも出られない。

暗いニュース。

自分もいつどこで感染するか分からない恐怖。

 

「僕と君ならきっと超えて行けるさ」

そんな強い言葉すらも、不安に掻き消されて震えてしまいます。

 

どれだけの夜と空虚な時間を超えなければならないのか、そもそも乗り超えられるかすら、誰にも分からない。

そして例え日常が戻ってきたとしても、こんなにぐちゃぐちゃに乱された世の中は、もはや元の世界ではない。

そんな終わりの見えない、終わったとしても決して元には戻れないパンデミックが、間接的な表現で綺麗に歌詞に落とし込まれていますよね。

 

○もう二度と戻れない

きっと同じ世界には もう戻らない

「ただいま」と開けたドアの先は『新世界』

僕ら長いこと 崩れる足元を

「上向いて歩けよ」と 眼をそらしすぎた

経済は深刻な打撃を受け、社会システムは崩壊寸前。

待ち受けているのは『新世界』。

「きっと同じ世界にはもう戻らない」という断言が強く印象付けています。

さらに畳み掛けるように、「もう手遅れなのだ」と諭されているような感じもしますよね。

自分たちの責任や行動を振り返って来なかった行動の代償であるかのような強い言葉が胸を貫きます。

 

○繰り返す「静と動」

泣いて 泣いて 泣いて なんかないよ

泣いて 泣いて 泣いて 泣いてないよ

「凪いで」「凪いで」「凪いで」泣いてないで

泣いて 泣いて 泣いて 泣いてないよって

反復する「泣いて」と「凪いで」が続きます。

どちらも似たような響きですが、

「泣く」: 波が立ち激しい様子

「凪ぐ」: 水面が静かになる様子

を指し、反対の意味を持っています。

騒ぎ(泣き)ながらも、日常が凪ぐように願う。

「凪いで」のみに鍵かっこが付いているのは、私たちのセリフだからでしょう。

 

○人間の醜い部分

見てたいものだけに ピントを合わせては

あとはモザイクで 地球を覆ったの

僕ら空に落ちてく ビルは剥がれ落ちてく

金は皮膚を剥いでく 罵声は跳ね返ってく

生贄は積もってく 運命はイビキかいてる

綺麗な0描いてさ 新しくしよう「今」

しかし、そんな願いを叶えたいと思う一方で、誰かを責めたり、現実から目を背けているような身勝手な行動も目立ちます。

でもそれは、コロナウイルスが蔓延しているこの状況下で顕著になっているだけで、前々から私たちが行なってきた事のような気がします。

自分の都合の良い部分だけに目を向け、本当の現実は見て見ぬふりをする。

そんな人間性を皮肉歌っているようにも感じられますよね。

 

当然だと思っていた衣食住すら危ぶまれ、ビルから灯りが消える。

命の危険にさらされる人々は積み重なっていく。

コロナウイルス感染に対してのSNSでの差別的な発言、善良な医療従事者への社会的な誹謗中傷。

真っ暗な運命はイビキをかいて目の前に鎮座している。

 

私たち人間がコロナウイルスによって、異なった悪を生み出しているのは事実でしょう。

そこで、これまでの日常を「取り戻す」のではなく、コロナウイルスを含めいっそすべてを「0からやり直そう」と歌っているのだと思います。

 

○俯瞰して見る神様

キズだらけの迷子だけが

産まれることを許されたこの地球の上で

何を『優劣』などとのたまう?

実況席で今日も構える神よ、何を思う

あなたの眼で見届けたまえ

このカタストロフィの結末を

完璧な人間など存在しません。

人間に優劣などなく、みな平等であるべき存在です。

生きていく上で、多くを学び、互いに切磋琢磨することが目的ならば、私たちは産まれた時からすでに「キズだらけ」でいいんです。

 

それなのに、私たちは互いに高め合うどころか、互いを傷つけ、自分が優れて相手が劣っていると決めつける傾向があります。

そんな生きる目的も忘れている人間を見た神様は、何を思っているのでしょう?

 

「カタストロフィ」とはギリシャ語で、悲劇的な結末という意味です。

神やギリシャ語が歌詞中に登場していることから、人間が誕生してからの長い長い歴史を彷彿させられます。

どれだけの年月が経っていようとも、殆ど変わることのない人間の姿を、皮肉な気持ちを込めて形容しているのではないでしょうか。

 

○それでも超えて行きたい

「僕と君ならきっと越えて行けるさ」

そう言った君の声が細く震えていたんだ

夢が覚めるまでは まだ夢ではないさ

嘘がバレるまでは 嘘ではないように

「この時空で最期の恋ならば 君と超えて行きたい」

ここまでは痛切に現状を批判するような歌詞でしたが、一転して前向きな表現に変わります。

現実から目を背ける人々の立場に寄り添ってきます。

 

「僕と君ならきっと超えて行けるさ」

そんな希望はただの幻想に過ぎません。

どうせいつかは醒めてしまう夢の一つでしかないはずです。

しかし、夢というものは醒めるまで夢だと気づくことはありません。

嘘がそうであるように、醒めるまでは現実であり続けるのです。

 

この上なく非現実的で馬鹿げている空想を、もう諦め切ることも、嘲笑うこともしません。

人間の愚かな歩みも、ここでは少しだけ輝きを放っているように見えます。

 

○歪み切った現実、肯定したい希望

淀みきった真実 なんて欲しくないでしょ

可愛い顔の嘘が 好きで仕方ないんでしょ?

君が勝ちたいんなら 僕は負けでいいから

それで嬉しいんなら じゃあ笑顔見してよ

君と描きたいのさ 揺れた線でいいから

明日の朝辺り 世界を変えにいこうかね

社会がどんなに汚かろうと、嘘でも良いから希望を追いかけていたい。

そこまでして勝ちたいのなら、残酷な現実を突きつけて諦めさせようとした僕の負けでいいから。

だからどうか笑ってくれ。

 

散々な現実を叩いてきたRADWIMPSは、ここで完全に愚かな人間に負けを認めます。

なぜなら、RADWIMPS自身も、結局は「人々の笑顔」を望む人間だからです。

 

現状を見てしまえば、人間はどこまでも醜くて滑稽な生き物です。

「神様」から見たってそうなのかもしれません。

現実を受け入れる勇気もない意気地なしで、運命に歯向かう愚かな存在です。

しかし、無理だと分かっていても諦めず、希望に縋りつき、新しい世界を望む人間の姿はどうしようもなく愛おしく、美しいのです。

 

痛烈な批判から始まった楽曲【新世界】は、実は醜くも美しく踠き続ける人間の姿を賛美する歌だったのです。

 

RADWIMPS」とは、日本語で「かっこいい弱虫」。

弱虫で、最高にかっこいい人間の姿を描くRADWIMPSなりの哲学が、この曲に集約されているのです。

 

5. おわりに

RADWIMPSの【新世界】、人間の醜さと強さの両方を緻密に描いた楽曲だと思います。

綺麗な部分だけでなく汚い部分もしっかり見て、人間ならではの「しょうがなさ」すら愛されているように感じます。

 

2024年10月24年現在では、コロナウイルスへの危機感は薄れ、感染対策のためにマスクをつけている人は減りましたし、ワクチンを全額公費で打てる制度も終了しましたよね。

今生きているこの世界で、私たちは「新世界」へと足を運べているのでしょうか。

皆さんはどう考えますか?

 

OneRepublic【Nobody】歌詞を和訳してみた!

今回紹介するのは、OneRepublicの【Nobody】という楽曲です。

歌詞の和訳を通して、『怪獣8号』の物語とリンクしている部分についてや、隠されたメッセージに迫ります。

 

では、さっそく見ていきましょう!

 

 

1. 楽曲について

youtu.be

怪獣8号エンディングテーマ

作詞:Ryan Tedder・Brent Kutzle・Joe Henderson・Josh Varnadore・Tyler Spry

作曲:Ryan Tedder・Brent Kutzle・Joe Henderson・Josh Varnadore・Tyler Spry

リリース日:2024 / 04 / 12

 

この楽曲は、昨年ライアンが来日した際に制作をスタートさせ、自身も先日公開されたインタビューにて「歌詞は、私の大好きな街、東京で書いたんだ。日本は私の大好きな国だし、今回の曲は日本に沢山インスピレーションを受けているよ。」とコメント。

続けて、「『怪獣8号』チームに実際に会い、キャラクターや彼らが求めているエネルギーにとてもインスパイアされてそれがこの曲の高揚感と楽しさ、明るさに繋がったと思うよ。」と語っており、『怪獣8号』の世界観を感じられる楽曲となっています。

 

2. 歌詞と和訳

Nobody, nobody, nobody
Nobody, nobody, nobody
Yeah

僕しかいないんだ

僕しかいないんだ

 

I'd take the fall
I got you covered when there's no one at all
Oh, yeah, and I'd stay through the night
When you've got demons tryna break through the walls

この気持ちに身を任せるんだ

周りに誰もいなくても、僕が君を守るよ

本当だよ、どんな夜も君と一緒にいよう

怪獣たちが壁を破ってきそうなときは

 

There ain't no, no kinda line
That I wouldn't cross if you need me to
You're out here searchin' for signs
So I think it's finally time that you knew

境界線なんていらないんだ

君が必要とすれば、僕はどんな一線でも超える

君が手がかりを探しているのが分かるよ

そろそろ君も知る時だと思うんだ

 

Nobody got you the way I do (Ooh)
Whatever demons you're fightin' through
When you need somebody to turn to
Nobody got you the way I do
The way I do

君を理解できる人は僕しかいないんだ

君が戦う怪獣が何だろうとも

誰かの支えが必要なとき

君を理解できる人は僕しかいないんだ

僕しかいないんだ

 

Nobody, nobody, nobody (Ayo)
Got you the way I do
Oh, nobody, nobody, nobody (Ayo)
Nobody got you the way I do
The way I do (Yeah, yeah)

僕しかいないんだ

君を理解できる人は僕しかいないんだ

僕しかいないんだ

君を理解できる人は僕しかいないんだ

本当の君を理解できる人はね

 

When you go dark and the night gеts so cold
I'll be on my way to you (Oh yeah)
You know I ain't tryna lose you, oh, no
If you'rе in Hell, I'll go there too

もし君が悲しみに暮れて、暗く冷たい夜にいたら

僕はすぐに君の元に駆け付けるよ

君を失いたくないんだ

もしも君が地獄にいるのなら、僕もそこに飛び込むつもりだよ

 

There ain't no, no kinda line
That I wouldn't cross if you need me to
You're out here searchin' for signs
So I think it's finally time that you knew

境界線なんていらないんだ

君が必要とすれば、僕はどんな一線でも超える

君が手がかりを探しているのが分かるよ

そろそろ君も知る時だと思うんだ

 

Nobody got you the way I do (Ooh)
Whatever demons you're fightin' through
When you need somebody to turn to (Ooh)
Nobody got you the way I do
The way I do (The way I do)

君を理解できる人は僕しかいないんだ

君が戦う怪獣が何だろうとも

誰かの支えが必要なとき

君を理解できる人は僕しかいないんだ

僕しかいないんだ

 

Nobody, nobody, nobody (Ayo)
Got you the way I do
Oh, nobody, nobody, nobody (Ayo)
Nobody got you the way I do
The way, the way, the way I do

僕しかいないんだ

君を理解できる人は僕しかいないんだ

僕しかいないんだ

君を理解できる人は僕しかいないんだ

本当の君を理解できる人はね

 

The way, the way, the way I do
Nobody got you the way I do (Woo)

本当の君を理解できる人は

僕しかいないんだよ

 

Nobody, nobody, nobody (Ayo)
Got you the way I do (Yeah, yeah, yeah)
Nobody, nobody, nobody (Ayo)
Nobody got you the way I do
The way I do
Nobody, nobody, nobody (Ooh)
Nobody got you the way I do

僕しかいないんだ

君を理解できる人は僕しかいないんだ

僕しかいないんだ

君を理解できる人は僕しかいないんだ

本当の君を理解できる人はね

僕しかいないんだ

君を理解できる人は僕しかいないんだ

 

3. 『怪獣8号』とは?

〇『怪獣8号』物語のあらすじ、設定

舞台は日本。

日本は「怪獣大国」という設定になっており、現在の地震のように「怪獣」が襲ってくるというSFな世界観です。

怪獣から国民を守る「防衛隊」に憧れた、主人公の日比野カフカと亜白ミナ。

幼馴染の二人は幼いときに、「二人で怪獣を全滅させよう」と誓います。

時は流れ、大人になった現在の二人は対照的な立ち場になっていました。

未だ防衛隊に入れていないカフカと、防衛隊の隊長にまで上り詰めたミナ。

けれど、カフカは諦めずに防衛隊を目指して努力し、ミナも自分の隣にカフカが並ぶのを密かに待っている...。

 

そんな二人のキャラクターの関係や心情が、この楽曲のテーマになっています。

〇『怪獣8号』作者・松本直也のプロフィール

『怪獣8号』の作者・松本直也氏は、阿佐ヶ谷美術専門学校の卒業生です。鳥山明氏の漫画『DRAGON BALLドラゴンボール)』がきっかけで漫画家を目指すようになり、2005年に「週刊少年ジャンプ」の漫画賞「ジャンプ十二傑新人漫画賞」で第27回十二傑賞を受賞。受賞作の『ネコロマンサー』は、2006年の「赤マルジャンプ 」WINTER(冬)号に掲載されました。

2020年からは「少年ジャンプ+」で『怪獣8号』の連載がスタート。『怪獣8号』はアプリ版「少年ジャンプ+」で初回全話無料で読める作品にも関わらず、2020年に発売された新作漫画を対象にした「コミックス第1巻売上ランキング」では、『【推しの子】』や『葬送のフリーレン』を抑えて第1位に輝きました。

現在2024年7月時点で13巻まで発売されており、14巻は今年の11月1日に発売予定となっています。

 

4. 歌詞の意味と解説

〇相棒との絆と、支えあい

この楽曲を通して、OneRepublicが伝えたいメッセージは、

・誰もが時には支えが必要であるということ

・一人で抱え込まずに頼ってほしい

この二つです。

そして歌詞では、「自分」がその支えになるんだという強い意志を感じますよね。

物語でいうと、主人公である日比野カフカの思いです。

「今はだいぶ出遅れてしまっているけど、本当は誰よりも俺が一番あいつ(亜白ミナ)のことを理解しているんだ!あいつの隣に並んでいるのは自分でありたい!」

そんな熱い思いが、この楽曲の主軸となっている部分なのではないでしょうか。

 

〇敵と味方、優しさのジレンマ

また、曲中で、

”君が手がかりを探しているのが分かるよ

そろそろ君も知る時だと思うんだ”

と和訳をした歌詞がありました。

実はカフカ、作中で防衛隊を目指すことを決意した時に、謎の小型怪獣が口に入ったことで、強力な怪獣に変身できる力を得ています。

カフカが変身した怪獣は「怪獣8号」と呼ばれ、目指していた防衛隊から敵視される存在になりました。

カフカは自分が「怪獣8号」であることを隠したまま、防衛隊の試験を受けることになるのです。

しかし、二次試験中でサンプルの怪獣と戦う場面や、防衛隊見習いでの訓練の際に、仲間が襲われ、危険な状態にさらされてしまいます。

最低レベルの強さのカフカですが、優しさから仲間を助けたいがために「怪獣8号」である自分の姿を曝し、本来持っている力で戦いに挑んでいきます。

当のことなど何も知らないミナは、「怪獣8号」を討伐しようと手がかりを見つけようとしているので、”君も知る時がくるよ”というカフカからのメッセージをこの歌詞にのせているのだと思います。

 

〇意訳について

今回【Nobody】を和訳していくなかで、物語や人物の心情描写とリンクさせるためにところどころ意訳してみましたが、気がつきましたか?

改めて見てみましょう。

 

・"Nobody"

通常、Nobodyは「誰もいない」という訳ですが、カフカがミナを思う心情を表現しているのなら、「誰よりも」という訳の方がしっくりきます。これを踏まえ(君を理解できる人は)「僕しかいないんだ」という文に翻訳にしました。

 

・"Nobody got you the way I do"

だれかがgot youであるとは、つまり誰かがyouにあたる人間を理解している、または受け入れていることを表します。つまりこの文は以下の二通りに訳せるダブルミーニングになっていると言えます。

  1. 誰も僕のようには君を理解していない
  2. 僕ほど受け入れてくれる相手はいない

 

・"demon"

この単語は、「悪魔」と「人の心に住みつく心配や恐怖」の2つの意味を持っています。

怪獣8号のエンディングテーマという事もあり、「悪魔」ではなく「怪獣」と訳しました。

 

〇実際にアニメを見て

私は、元から【Nobody】の楽曲自体は知っていたのですが、このアニメに起用されているとは知りませんでした。

今年の夏に機会があり『怪獣8号』を観たのですが、エンディングが流れた瞬間

「あっ!この曲がこの物語のエンディングなんだ!」

と驚いた記憶があります。

 

防衛隊の怪獣のバトルが中心の作品だったので、そういった激しさや疾走感を意識した曲になりがちだと思っていましたが、まさか主人公の心に秘めた思いや心情に視点を置いた曲だとは…。

 

"Nobody"が何度も繰り返されていることから、

「俺が一番ミナの事を理解しているのに…でも現状自分の実力が足りてないことも痛感している」みたいな悔しさも伝わってきます。

 

過酷な世界観と戦いの物語の中で、人間関係の温かさや絆という切り口から【Nobody】という楽曲が作られたという事に感動させられました。

初めは単体でしか知らなかった楽曲が、改めて考えてみた今では、『怪獣8号』のエンディングテーマだからこそ【Nobody】の良さが発揮されているのではと思っています。

 

楽曲や物語を知らなかった方も、知っていた方も、一度観て、聞いてこの感動を味わってほしいです。

 

 

 

 

WurtS【NOISE】歌詞の意味を考察!

WurtS【NOISE】歌詞の意味を考察! 激しいメロディーに隠された繊細な心情に迫る

 

 

皆さんには今、ハマっている事などはありますか?

 

やりたいことや、好きなことに打ち込んでいる時ってとても楽しくて、時間があっという間に過ぎてしまいますよね!

でも、好きなことを「趣味」で終わらせず真剣に向き合おうとすると、思うようにいかない不安や焦りで気持ちが空回りしてしまうことも。

 

今回考察していく「NOISE」という楽曲は、実写映画『ブルーピリオド』の主題歌で、自分の好きなことを人生の中心に置き、自身の実力と課題に向き合っていく登場人物たちの心情を描き出しています。

 

今回はそんな、WurtSの楽曲である「NOISE」の歌詞を考察していきたいなと思います。

 

 

 

1. 「ブルーピリオド」のあらすじ

主人公の矢口八虎(やぐちやとら)は、友人たちと日本代表のサッカーの試合を観戦しながら、朝までお酒を飲み、タバコを吸う高校2年生。

それでいて成績も優秀でしたが、周りに評価されるためのタスクを消化するような日々に虚無感を抱いていました。

そんな彼が偶然見出したのは、美術の世界でした。

美術部員の先輩の絵に言葉にならない衝撃を受けたことをきっかけに、絵を描くことに夢中に。

ようやく自分が心から打ち込めるものに出会えた八虎は、最難関の東京藝大油画科入学を目指して、本格的に勉強を始めます。

学校の美術部から、美大受験の予備校へと通い始めた彼が、個性溢れる受験生たちと出会い、触発されながらも前へ進んでいくストーリーです。

 

2. 楽曲について

映画『ブルーピリオド』主題歌

作詞:WurtS

作曲:WurtS

編曲:WurtS

リリース:2024 / 7 / 24

www.youtube.com

 

3. 【NOISE】歌詞

あっという間に世界から

眠れない夜を描き消して

自己啓発の朝に向け

「君と不確かな夜を待て」

君と不確かな夜の果て

まだか?

不確かな夜を抜け

それでどこか

悔しさのノイズがして

僕ならどんな不安な夜も

君となら乗り超えられる

だからくだらない

目の前にあるこの檻を撃て

あっという間に朝になれ

忘れたいことも描き出して

自己啓発は僕にだけ

「君と不確かな夜を待て」

君と不確かな夜の果て

まだか?

不確かな夜を抜け

それでどこか

悔しさのノイズがして

僕ならどんな不安な夜も

君となら乗り越えられる

だからくだらない

目の前にあるこの檻を撃て

〈演奏〉

どうして どう塗り替えて

どうして どう足掻いたって

どうして どう塗り替えて

どうして どう足掻いたって

まだか?

不確かな夜を抜け

それでどこか

悔しさのノイズがして

僕ならどんな不安な夜も

君となら乗り越えられる

だからくだらない

目の前にあるこの檻を撃て

まだか?

不確かな夜の鐘

それでどこか

悔しさのノイズを超え

僕ならどんな不安な夜も

君となら乗り越えられる

だからくだらない

目の前にあるこの檻を撃て

〈演奏〉

まだか?

 

4. 歌詞の考察

WurtSの「NOISE」は、自分の好きなことで、何とかもがき続ける姿勢や葛藤などが綴られた楽曲です。

好きなことに真剣に向き合っているからこそ、

・思うように成果が出ない

・上達できているのか実感が湧かない

・努力の方向性が正しいのか分からない

など、自信が無くなってしまったり、不安や焦りに苛まれたり。

それでも、苦悩や葛藤を乗り越えるために試行錯誤し続ける強い姿勢が鮮やかに表現されています。

 

自己啓発」とは、自分自身で今よりも高い能力、精神力などの「成長」を目指し、その実現に向けて訓練することを指します。

今よりも成長している明日の自分を目指して、不安定な自分の心情と戦いながら乗り越えていく様子を見事に描き出しています。

 

題名にもなっている「ノイズ」とは、不安や迷いなどの、弱気な自分への問いかけなのではと、私は考えました。

心って、いつも自分の一番近くにあるからこそ、一番分かっているようで案外分からないもののように感じます。だからこそ、自分の行動や成果を一番見ているようで、実は見れていないのかもしれません。

 

そんな問いかけに、ライバルや友人と励ましあい、共に成長し、自分自身が自信を持って「これでいいんだ」と答えられた時、心の壁を越えられるのではないでしょうか。

 

ブルーピリオド POP-UP STOREにて

書き下ろした主題歌「NOISE」について、WurtSは「ブルーピリオドのことは原作から知っていたので、イメージがあったりしたんですけど、物語自体に葛藤が描かれていると思っていて。葛藤から成長していく過程を曲に落とし込みたいと思っていて、テーマとして一つ"葛藤"があったと思います。「まだか」という歌詞があるんですけど、走っていてまだかな、まだかなというのを夢で見て、自分と葛藤していた部分と作品のリンクを感じました」と制作エピソードを明かしていました。

 

5. さいごに

私がこの楽曲を聞いて感じたのは、「今を全力で取り組むことの大切さ」です。

自分が好きなことに全力で取り組むのって怖いし、勇気がいります。

どれだけ頑張っても上手くいくかは分からない。

それが将来、役立つかどうかも分からない。

でも、楽しい。

不確かで不安定だけれど、漠然とした不安や迷いで手を止めてしまうのではなく、今できる努力を、自分が出せる全力で取り組むことの大切さに気づき、心を打たれました。

 

あなたにとっての努力が、実を結びますように。